野良道具製作所、就労支援施設やります
こんにちは。野良道具製作所の代表、里崎と申します。
さて私が作ったこの「野良道具製作所」、もちろん面白いアウトドアギアを生み出すことも大きなテーマの一つではあるのですが、何というか、単なるアウトドア用品メーカにはしたくないなという思いが設立当初からありまして。
別に野良道具製作所はブームに乗って作ったわけでもないし、流行りの「ガレージブランド」ってわけでもありません。
※これは単に私の矜持としての話であり、別にガレージブランドを揶揄してるわけではないので悪しからず。お客様にとってはガレージブランドだろうが大手メーカであろうが関係ないわけで、私としてはいくら弱小であろうとも、大手メーカと同じ姿勢でもってお客様と向き合っていきたいという思いでやっています、という話です。
小さいころからずっと楽しませてもらってきたこの「アウトドア」という遊びを、「ただ“消費”するだけのブーム」にしてしまうことだけは絶対に嫌なんですね。ただ今が楽しければいい、そう思うんなら流行りに乗って売れるものを売って、ブームが去れば適当に辞める、それでいいんでしょうけど。
これは綺麗ごとじゃなくて普通に自分ごととして、私はブームだろうが何だろうが、一生アウトドアを楽しんでいきたいんですよ。ブームが去ろうがどうしようが関係ない。自分は自分なりのペースでアウトドアを楽しんでいきたい。
そう思った時に、メーカとして何ができるだろうか、そのブームを「カルチャー」にまで高めるためにはどうしたらいいか、それを私なりに考えてやってきたのが
- 地元との関りを大切に
- 福祉との関りを大切に
この2つを軸とした活動です。
※参照記事 「世界は“地元”で出来ている」
福祉との関り
もともと「野良ストーブ」なんかは地元の作業所さんに組立・梱包作業を依頼させてもらっていて、その時に感じたのが
「ディレクションさえしっかり行えば、かなり高いレベルの作業もやってもらえるんだ」
ということです。要するに「適材適所」をしっかりと見極め、適切なディレクションを行えれば「できる」「やれる」ことって一杯あるんですよね。
障がいがあろうがなかろうが、人がやる仕事って結局「適材適所」です。どんな適材も適所でないと活きないというのは不変の原則。
ただ、なぜか障がい者の場合は最初から「できない」と思われてるせいで「適所」自体が絶望的に少ないという現状があって。
足りねーのは「適材」じゃなくて「適所」なんですよ。
材料は足りてて、足りてないのはその材料を活かせる「場所」。
いやいや、それって本末転倒じゃねーか!だったらウチでやってる作業含めて、ものづくりもショップ運営もカフェ営業も何もかもやってもらって「適所」作ったろうじゃねーか!ということでですね、
- アウトドアってこのままじゃダメじゃない?自然を「消費」するだけの「ブーム」でいいの?
- 障がい福祉ってこのままじゃダメじゃない?なんでみんな仕事を振らないの?
- あと普通に「明日から障がい者」になる可能性は誰しもが持ってるのに、福祉を他人事だと思い過ぎてない?
みたいなことをあれやこれや色々考えた結果、ブームに乗っかって商売をするという流れからは降りて、普通に、地味に、地元で、スピードは遅くても「やれる人で、やれる範囲で」仕事をやっていける施設を作ってのんびりやるっていう方を私は選ぼうと思いました。
実はすでに施設をやる場所は確保してまして、現在もう野良道具製作所の「作業場兼倉庫」として稼働してたりもします。冒頭の写真がそれですね。
仕事はある、場所もある、あとは思いを一にしてくださるスタッフさんと利用者さんが来て下されば・・・!!
就労支援施設を立ち上げようと思った経緯
野良道具製作所を設立する前に、友人と一緒に立ち上げて運営してきた
という施設があります。こちらは放課後等という言葉が示す通り、主に子供のための福祉サービスです。
この放課後等デイサービスの運営に関わってきて強く感じたのが、
福祉は「一本の道になってないとダメだ」
ということ。
現状でいえば、たとえば保育園に通うお子さんに発達障がいという診断が出たとします。でもその後、どういった支援が受けられるのか、そもそもどこに行けばそういう相談が出来るのかさえ十分な案内がされていません。(もちろん地域差はあります)
にも関わらず、ケースによってはその保育園に継続して通うことが難しくなったりするんです。どこで、だれに相談していいかも分からないのに。
まずここで一つ目の「分断」。
そして保育園・幼稚園の次は学校に進むわけですが、近年の小学校では、普通級、支援級、特別支援級と、障がいの重さに応じてクラスが分かれているケースが多いです。
これもひとつの「分断」・・・でもあり、ただ一方でそれは必要な(こどもにとって)分断でもあるので判断が難しいのですが、しかし時としてとてもあいまいな基準で「支援」の区分けが行われることも少なくありません。そしてそれが結果としてどうなるかといえば、いうまでもなく子供の「生きづらさ」に繋がります。
放課後等デイサービスは、それらの分断をすこしでも埋めるためにある制度だと私たちは捉えている・・・というより、まさに現場でそれを痛感しながら運営に携わってきました。
しかしながら、放課後等デイサービスでは「高校を卒業するまで」の期間しかサポートをすることができません。つまり、人生の大きなステージである「就職」「就労」についてはまた別のサポートが必要になります。
それが、これから私たちが設立しようとしている就労支援施設等のサービスになってくるのですが、学校や放課後等デイサービス、そこから就労支援までがまた「分断」されてるんですね。
実際に、放課後等デイサービスに通うお子さんの保護者さんとしても、「この子が大きくなってから、どんな“仕事”に就かせてあげられるだろうか」という不安は非常に大きいです。当然ですよね。親は子供より先に旅立つわけですから。
我々はまだまだ経験も知識も乏しいながらも、そういった現場の生の声を聴き続けてきた中で、やはりそれらの福祉支援が「一本の道」になっていてこそ、だれもが安心して暮らせる社会になるという確信があります。
今回、その放課後等デイサービスHOORAYの代表である沖氏と私が再度のタッグを組んで「就労支援施設」を立ち上げる目的はまさにそれです。
幼少期のケア、「成功体験」の最初のちいさなステップを踏んでもらうところからスタートし、学校生活を送る中での居場所づくり、そしてアウトドアスペース野桜という実店舗を通じてのものづくり体験、販売体験、接客体験をしてもらうことで、その後の就労を見据えた経験を積んでもらい、最終的に我々の運営する就労支援施設にて、より自分たちの自己実現に近い形での「社会人生活」を送ってもらうところまで、そこまでを一貫した「道」にすることが我々の理想です。
どんな施設にしたいか
ひとことで言えば「利用者さんにたくさん“還元”してあげられる施設」です。
還元というのは主にお給料のこと。
現金なようですが大事な事です。障がいがあるからといって趣味を楽しめないわけはないし、何よりそんな社会、誰だってイヤですよね?
でも趣味をやるにはお金がかかる。なのでたくさんのお給料をお支払いできるよう、我々は「お仕事」を生み出していきます。
主なお仕事内容
- アウトドア用品の組み立て・梱包
- 発送業務
- ショップ運営業務(アウトドアスペース野桜)
- オリジナル商品開発
- ショップ袋製作
ここまでは「既に実際にやっていること・やってきたこと」。そして今後やっていく予定のお仕事として
- カフェ業務(アウトドアスペース野桜のキッチンスペースにて)
- イベント運営業務
- キャンプ場管理業務
- 薪割り&販売
- 梱包材製造販売
などなどを考えています。
それぞれに合わせて「仕事も作る」
ベースとしては現在行っている業務をそのまま利用者さんの作業として移管するほか、来ていただく利用者さんのスキルに合わせた仕事もどんどん生み出していくつもりです。
サービス管理責任者さん募集中
というわけで、その就労継続支援B型施設で一緒に働いてくれるスタッフさん、特に「サービス管理責任者」さんを絶賛大募集してます!
■勤務地:広島県大竹市(大竹駅から徒歩圏内、徒歩7分程度)
■勤務開始日:2022年3~4月(予定)
■必須資格:サービス管理責任者
■駐車場あり、マイカー通勤可
給与等は経験に応じて決めたいと思っておりますが、まずは我々の活動にご興味を持ってくださる方、ぜひ一度ご連絡下さいませ!
※無資格・未経験の方からも「ぜひ何か協力したい!」という嬉しいお声を頂いておりますが、大変申し訳ございませんが今回は立上げメンバーの募集という事も有り、即戦力となる有資格者・ご経験者のみの応募とさせてください。また今後、お力が必要になることがあると思いますので、その際はぜひご協力いただけましたら幸いですm(__)m
【連絡先】
メール:info@noracreate.com (@を小文字にして下さい)
他、インスタグラムやTwitterのDMでご連絡もOKです!
こちらは超真剣なので、最低限の礼節・マナーを守ってご連絡頂けましたら幸いです。
担当者:里崎
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