いまや必需品、と言われるまでになった「焚き火シート」。
その必要性の議論はとりあえず置いておいて、
身近にある(そして安い)こんなもので代用できるかも?
という小技を今回は紹介したいと思います。
もちろんベストなやり方ではないかもしれませんが、この手法の方が断熱性がある分、薄い焚き火シートよりもある意味高性能ともいえます。
まあ一つのネタとして参考にしていただけたらと思います。焚き火シートを忘れた時とかに思い出してもらえれば。
木材の端材を利用
先に結論を言っちまいますと、
そのへんに転がってる木材の端材+鉄板
が材料です。
やり方
やり方も何も
地面の上に木材を敷き、その上に鉄板を敷く
ただこれだけ。笑
当然、木材の上に焚き火台を置いたら普通に燃えます。
そこで木材の上に鉄板(ここではよろずグリルのロストルを使ってます)を敷き、一旦その鉄板で焚き火の熱を反射させ、木材への熱を軽減しようということですね。
じゃあ木材は何の役割かというと、これが最も重要な「断熱材」の役割を果たします。図にするとこんな感じ。
実験結果
5時間程度焚き火し、下の木材はちょい焦げぐらい。(焚き火台はよろずグリルソロ、地面と焚き火台の距離はおよそ6cm)
下の芝へはダメージ無し、と言っていいと思います。焚き火直後に木材下の地面を触っても、ほぼ熱は感じられませんでした。
もうちょっと長く焚き火したら木材に火が着くかもですが、そうなる前に木材を水に浸しちゃえばいいかなと思います。焚き火の最中でも心配なら木材に水をトポトポ掛けちゃえばいいですし。
使ってて痛んできた木材はそのまま薪に。
まあ、繰り返しますがあくまで参考程度にね。
焚き火シートの役割
ここであらためて解説をしておきますと、焚き火シートは「焚き火の火の粉や炭が直接地面に落ちないよう、それを受け止めるためのアイテム」です。
冒頭では必要性の議論は置いておくと言いましたが、下が芝などのシチュエーションではやはり使うべきアイテムかと思います。
注意点:断熱性は無いということ
ただし一つ注意点がありまして、最近はこれも割と周知が進んできましたが、焚き火シートは「地面への熱ダメージを防ぐ」アイテムではない、ということです。
なぜなら、焚き火シートそのものには「断熱性」は(ほぼ)無いからです。
つまり焚き火シートを敷いてあっても、焚き火台から発生する燃焼熱はほとんどそのまま地面へ伝わってしまうということになります。実際、「焚き火シート使ってたのに地面が焦げてる・・・」という経験がある方もおられるのではないでしょうか。
図にするとこんな感じです。
これの対策としては主に3つあります。
- 地面と熱源との「距離」をとる
- 地面と熱源との間に「断熱性のあるもの」を敷く
- 地面と熱源との間の「温度を下げる」
1はシンプルに「高さを上げる」ということです。
物理的に熱源を地面から離し、熱を伝えないようにしてしまう、ということですね。
これはほとんどの場合、最も効果的な方法です。私も地面との距離が近い焚き火台を芝の上で使う際には、別途台などを用意して高さを上げる工夫をします。
2はまさに、最初に説明した小技のように木材などで「断熱する」という方法です。
もちろんこれも効果的ですが、空気こそが最も優れた断熱材ということを考えると、効果としては1の方に軍配が上がります。
3は案外知られてない・やってる人が少ない方法なのですが、一例として
焚き火台の下に水を張ったトレイを敷く
これが「熱を地面に伝えない」という意味では最も効果が高いです。なんせ100度以上になりませんから。
まとめ
なんにしても、地面へのダメージを防ぐためには「断熱」が大事だよという話でした。
個人的には、何時いかなる時でも絶対に焚き火シートを使うべき!とは思っていませんが、もちろんルールが決められているキャンプ場や、植物などへのダメージが懸念される場所では焚き火シートに加えて「断熱」のことも考えてみるべきかな、と思います。