野良とは

 

野良道具製作所は広島(私の地元)でアウトドア用品の設計・製作をしているメーカーです。

・野良道具のごとく質実剛健なものづくり
・「野を良く」と書いて野良、地域あってのアウトドア

「野良」という言葉にはこういった意味が込められています。  

 

あと、実は自分的に一番重要なコンセプトだと考えてるのが

の「野良」。 

 

SNSのしがらみとか一切忘れて、野良になって野で遊びませんかと。どこにも属さない野良猫、野良犬でいいじゃないかと。(写真と本文は無関係です)

ネットから離れよう=野良になろう

何かこう、最近のインターネットって疲れません?

ってのを思いっきりインターネット上で書くのも変な話なんですが笑

 

もともと外で遊ぶのが好きではありましたが、皮肉な話、こういう時代になってまた更に「自然の中で一人になれる」ことの有難みを感じるようになってきた気がします。

ほんと、何か今のネット(SNS)を見てると楽しそうじゃなかったり、しんどそうな人が相当多い気がして。

※別にしんどくないが?という方はごめんなさい。そのままページ閉じてください。  

 

というわけで、もっとみんな「野良」でいいんじゃないのっていうのはかなり真剣に思ってることで。

 

もちろんメーカーとしての拘りは当然ありますし、プライドを持って製品開発にあたってもいますが、(それらについてはまた別でお話をします)

でも本当に重要なのってその「作ったモノ」を誰に使っていただくか、どう使っていただくかの部分です。 自分が作ったモノを使っていただき、結果それで楽しかったり幸せになってもらうことこそがゴール。 

とすれば、

・製品の良さとか
・メーカーとしての拘りとか
・アウトドアの楽しさとか

そういった事を伝えるよか先に、

・ちょっと一旦ネットから離れてみません?

ってことをメッセージとして伝えてった方が、よっぽどユーザーさんの幸せに繋がるんじゃ…?みたいなことはずっと思ってて。

 

SNSが我々に与えたもの、奪っていったもの

もちろんSNSやそのユーザーさんを否定しているわけではないし、SNSにはイイ所もあれば悪い所もあるってだけの話。

悪いところが少しでも目に付けば100で叩く。またはこういうネタを嗅ぎつけてきて「お前だってあの時○○だっただろう」と荒探しのクソリプをする。

 

たとえば子供を持つ主婦の方が

「やっとツーリングに行けました!!最高の気分!!」

と投稿する。すると

「子供を放っておいて何やってんだ!」
「もし事故したらどうするつもり?」

「会えませんか?」

というクソリプが集まる。いや最後のはクソリプでさえない。笑

 

個人的な見解ですが、これって「セグメント分け」ができてないSNSの構造が根本原因だと思うんです。

趣味の話題も、政治の話題も、家庭の話題も、ぜーんぶ同じどんぶりの中でごちゃ混ぜ。

セグメントが分かれていないから、「あ、これは自分にも関係する分野だ」と無駄に思わせてしまう。

 

でも本来、バイク好きならバイク好きの人と、キャンプ好きならキャンプ好きの人同士と繋がって楽しくやり取りしたい、そう思ったからこそSNSをはじめたわけじゃないですか。

ところが蓋を開けてみると、そこにいるのはバイク好きでもキャンプ好きでもなく。

そんなサークルに誰が入りたいと思うねんと。

 

そのあたりを一度、冷静になって見直してみる必要があると思ってます。

 

原点回帰

というわけで、ここらで一回原点に帰ってみるのも悪くないと思うんですよね。つまり、

何のしがらみもない “野良” になって、もっと自由に自然を楽しむ

って所に。

  

自分がもともとアウトドアに惹かれた理由ってのも、何も考えなくてよくて、ただただ自然の中に「在る」ことができる、そんなところに魅力を感じたから。

それはキャンプもそう、焚き火もそう、あとは海に潜るのもそうかもしれません。

 

私は物心ついたときから焚き火してるんですが、それこそ中学高校と、悪友と特に何をするでもなく河原で焚き火して。他愛のない話をして、時には黙ったままただ火を眺めたり。そのままそこで雑魚寝したり。(大人になっても同じようなことやってますね笑)→「広島市中心部の河原でまったり焚き火」

 

野良のものづくり

まあSNSの話題は一旦そのぐらいにしといて、ものづくりの話も。

めちゃくちゃシンプルに言えば、野良のものづくりとは

・当然オリジナルであること
・徹底的に頑丈であること
・一人で意思決定すること

この3つを絶対にブレない軸に据えています。

 

オリジナルであることは言わずもがな。

一番最初に出した「野良ストーブ」もリリース前から特許を取得してますし、他の主力製品も意匠や商標等の知財権を取得しています。

そういった法律面もさることながら、そもそも普通に

においてオリジナルしか世に出そうとは思いません。

あと普通にお客さんに対して失礼ですしね。→「パクり」についての野良の考えと知財の話」

 

自分はものづくりにおいても「野良」を貫いてきたつもりで。コラボはしたりするけど、チームで何かを作ったりはしません。あくまで野良。ものづくりの意思決定は一人ですべきだと思ってて、これまでずっとそうしてきました。 

 

これは自分が完全に「プロダクトアウト」で製品づくりをしているから、というのもあると思います。

なぜそうしているかというと、これはもう単純に「嘘をつかなくてすむから」

俺はコレを作る、だって俺が欲しいから。以上。笑

 

それはもちろん独りよがりではあるでしょうが、少なくともそこに嘘は介在しませんからね。

きれいごと抜きにして、嘘がないってのは気楽でいいのよ。

 

ってのもそこですね。単なる個人的な性癖。笑

どうしても許せないんですよ。頑丈じゃないモノが。これは小さいころからで、頑丈じゃないおもちゃとか死ぬほど嫌いでしたから。

 

野を良く

野を良く、と書いて野良。

自分はもともと魚突き(スピアフィッシング)という海遊びが好きで。

それが昂じてスピアフィッシングのお店まで作り、そして海辺でキャンプする中で焚き火道具を作り始め、それが野良道具製作所の礎になった…という話はどこかでもしたかと思います。

過去の栄光↓

 

そのお店をやる中で痛感したのが

海辺での遊びは、地域の方の理解や協力が必要不可欠

だってこと。

もちろん海は誰のものでもないけれど、その海岸や海辺は、はるか昔からその地域の方が守って整備してきた場所で。そこで遊ばせてもらう以上、その「地域というフィールド」を蔑ろにして、その遊びが成り立つわけがないんです。

 

これはキャンプやアウトドアでも完全に一緒で。

海は誰のものでもないから、お金を払ってるから、だから何やってもいいだろうみたいな事を続けてると、一瞬でそのフィールドは使えなくなってしまいます。

というかそれを海でも野でも実体験として痛いほど経験してきたので、すべての遊びには「地域」との連携が必要不可欠ってのを強く認識してます。

そういう意味でも、「野=フィールド=地域」として、そこを良くしていくというのもまた不可欠な活動として、自分のコンセプトとして外さないでおこうと思ってます。

 

野良でいい、野良がいい。

まあね、10年後には野良なんてブランドは消えてなくなってるかもしれませんがね。でもそれで全然いいんです。10年ごときで消えるような道具は作ってないので。

だから10年、20年、30年と経ったあと、ブランドは無くなってたとしても、みなさんの手元に使い込まれた野良道具があって。

そいつらがみなさんの楽しい思い出の一助になっているのであれば、もうそれ以上のことは無いなと思います。

 

 

 

公式オンラインストア

野良道具製作所の商品を全てラインナップしている直営ショップです。
新製品や試作品はまず最初にこのショップに置くようにしていますので、是非定期的にチェックしてみてください。