野営・ブッシュクラフト用のナイフ
野営/ブッシュクラフトにおいては
- 手斧(ハチェット)
- ナイフ
- ノコギリ
この3種類の刃物があれば大抵のことは出来るわけです。
ただ、いかんせん常にハチェットや鋸を持ち歩くのは面倒だし気が重い、と感じるシーンも少なくありません。
私に関して言えば、そこまでヘビーな作業をする必要が無いようなフィールドであれば、いっそ「ナイフだけ」で済ませてしまうことも多々あります。
じゃあどんなナイフがその目的に適っているのかとなると、
- バトニング能力が高いこと
- チョッピング能力に優れていること
- それなりに細かい手仕事も出来ること
このあたりが求められる要素になるかと思います。
実際、そこまで大きな薪を割る事が無ければ、手斧よりナイフでバトニングしたほうが楽で安全なケースもあったりしますよね。
手斧で薪を割るには台となる丸太が必要だったり(無くても薪割りは可能だがあったほうがいい)、かつ切り口もまっすぐでないと台に置けないため、どうしても鋸でのカットが必要だったりします。
これがナイフなら、チョッピングしてざっくり薪をカットして、バトニングして細薪を作ればもうそれで作業完了だったりもするので、そこはやっぱりケース・バイ・ケースで装備を選んで快適に野営を楽しみたい所です。
ナタ(鉈)はどうか
と、いう用途ならナタでいいんじゃないかとも思いますが、一般的なナタは少なくともバトニングには向いてません。
構造的にナロータングに近い上、柄もピンで止めてあるだけなので、バトニングで強い衝撃を加え続けるといずれ壊れます。
ただ例外として「共柄鉈」というフルタングの鉈もあり、これは文句なしに使えます。
ハチェット/鋸の代わりになるナイフ
私に関して言えば、そういう用途においてはBECKERのBK-2をよく持っていきます。
当然フルタングで刃厚は6.6mmと非常にゴツいです。
しかしブレード長は13.3cmと、そこまで大型のナイフではありません。これ結構重要なポイントで、これより大型のナイフでゴツい物はいくらでもあるんですが、こういう中型で携帯性も良いサイズのナイフで、これだけの刃厚を持ってる物はあまり他にはないんですよね。
あったとしても結構な値段のする高級ナイフだったりで、中々ラフに扱うのは気が引ける物だったりします。
そこへきてBK-2は価格も比較的廉価(1万円前後)なので気兼ねなくガンガンに使えます。
それと、特にこのナイフが優れているのはハンドル形状です。
ハンドルエンドがハチェットの柄のようにグッと立ち上がっているおかげで、この後端を指三本で握ってナイフを振ってもスッポ抜けたりしません。
なので実質的に一回り大きなナイフと同じように扱うことが可能です。
エッジ形状もチョッピングに向いているのか、ハンドル後端を握って軽く木に振り下ろしただけで、いとも簡単に食い込んでくれます。
これだけチョッピング能力が高いと、ほんとノコギリを取り出さなくても焚き火の薪集め~小薪づくりまで一通り完結したりします。
- 薪を集めてくる
- チョッピングでカット
- 太いサイズはバトニングで割る
- より細かく割って小薪を作る
- フェザースティック作る
この一連の作業がBK2一本で完結しますからね。
鋼材も硬すぎず柔らかすぎずで、粘りもあるがそこそこ刃持ちも良いという、結構いいナイフだと思います。